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熱い風熱い風
(2009/08)
小池 真理子

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 婚約者の死から、始まる物語。
 彼が最後に訪れていた土地を巡って、
 その死に隠されている
 本当の彼の姿を知る、
 辛くて苦しい旅の記録。

 彼がいなくなった現実に生きる自分と、
 彼と一緒にいた頃の甘やかな記憶が、
 クロスしながら物語は進んでいきます。
 
 「自分が知り抜いていたはずの男の中に別の男を見つけるのではないか、という不安。」
 
 死によって、募っていく行き場のない不安。
 それを解き明かすために、彼の足跡を追う旅に出る。
 答えが見つかるとも限らないのに。


 「長い旅を続けると、時間の流れ方が変わるということはよく耳にするが、
 私の中ではすでにもう、時間は流れを変えるどころか、止まってしまっている。」

 「私は自分が時間からはみ出し、浮遊しているだけの塵のようなものになりつつある
 のを感じる。」


 彼女にとって、彼がどれだけ重要で、唯一の存在なのか想像できる。
 そして、その旅がどんな終わりをみようとも、
 彼が戻ることはないのです。
 その哀しみにまっすぐ向き合おうとする姿が
 いかにも小池さんの主人公らしくて、好きです。

 パリ・ブリュッセル・アムステルダム・・・行ったことのない
 土地を最愛の人の気配を感じながら歩く。
 そこにみつける永遠に変わらないもの。
 

 小池さんのお話は、切ないだけでなくて、
 やっぱり凛としていて、
 最高に美しいと思うのです。
                ++++

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【2010/03/20 17:27】 | 読書 トラックバック(0) |
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